一般的なフラッグとの違い
一般的に、フラッグと呼んでいるものは、布の端を袋加工して、外灯から出ているバーなどに通して設置します。
対して、上下にテンションを掛けて固定するものをバナーと区分していますが、このフラッグは風で巻かれない様に上下4点留めをして、バナーの特徴を備えたフラッグとして考案されています。
施工のために解決しなくてはならなかった、2つの問題点
この外灯は、フラッグを設置できるように設計されていなかったので、電球を支持するバーから吊り下げるしかありません。
しかし、フラッグを設置するためには、解決しなくてはならない問題がありました。それは以下の2つです。
- 左右に電球が固定されているため、袋構造による抜き差しでの設置が容易に出来ない。
- 留められる部材が3点しかないので、風に吹かれた時にバタついてしまう。
フラッグの構造を変更して解決
先述の問題2点を解決するため、フラッグの構造を一般的なものから変更して対処するという御指示を頂き、制作にあたって変更した点は以下の2つです。
- 袋構造による取り付けをやめ、ハトメを仕込んで、ケーブルタイ留めに変更。
- 植込みの下に鉄製のウェイトを置き、留め場のない下外側部から、ワイヤーを繋いで固定する。
施工後のランドスケープ
今回のプランでは、袋加工を変更してケーブルタイで留める事にしていますが、写真にあるとおり、フラッグの上下端にパイプを仕込んで、剛性も確保しています。
そのうえで、4点留めにした結果は、やはり安定が違いますので、整列状態で見渡した時の美しさが違いました。
この度の制作を任せていただき、柔軟かつ独創的な発想で施工方法を編み出してしまう武蔵野美術大学様のスタイルは、私どもにも大変勉強になりました。
特に、植込み下のウェイトとワイヤーで繋ぐ方法などは、目から鱗が落ちるようで、アイディア実現のために弊社をご指名いただいた事を、大変光栄に思っております。